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糖尿病の原因とは?現役看護学生が分かりやすく解説!!(1)

健康
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日本人の何人に1人が糖尿病に悩まされているかご存知ですか?
なんと日本人の約6人に1人が糖尿病患者またはその予備軍と言われています。
今回はなぜ人は糖尿病になってしまうのか、そのメカニズムをできる限り簡潔にご説明したいと思います。

まず最初に、一言で糖尿病と言っても大きく分けて2種類の糖尿病があります。それはⅠ型糖尿病Ⅱ型糖尿病です。この記事では、その2種類の糖尿病について、その原因を順番に解説していきたいと思います。

血糖値を下げる仕組みとは?

糖尿病は血糖値が正常よりも高くなってしまうことで、尿中に糖分が出てきてしまう病気です。そこでまず、普段私たちの体がどうやって血糖値を下げているのかを簡単に理解しておきましょう。

まず人間の体は、食事をすると膵臓のランゲルハンス島のB細胞というところが血糖値の上昇を感知します。次にそのB細胞からインスリンというホルモンが血液中に放出されます。そしてそのインスリンは、体内の様々な細胞や器官にある受容体という部分で認識されます。すると、その器官や細胞では糖分を分解したり、他の物質に変えたりして血液中の糖分濃度を減少させます。
これが血糖値を下げる一連の流れです。

↑血糖値を下げる仕組み

それでは、この仕組みを前提として、なぜ糖尿病になってしまうのかを見て行きましょう。

Ⅰ型糖尿病とは?

まずは2種類の内の一つ目、Ⅰ型糖尿病の原因について書いていきます。

Ⅰ型糖尿病は一言で言うなら、自分の免疫細胞が自分のB細胞を攻撃して破壊してしまうことによって起こります。B細胞とは血糖値を下げる作用を持つホルモンであるインスリンを放出している細胞でしたよね。Ⅰ型糖尿病ではこのインスリンを出すB細胞が破壊されてしまう為、インスリンを出せなくなってしまいます。すると、インスリンを使って、体の各器官や細胞に「血糖値を下げろ」という命令を出せなくなってしまい、血糖値が高い状態が続き、いわゆる糖尿病という状態になってしまうのです。

↑Ⅰ型糖尿病の仕組み

このように、自分の免疫細胞が自分の他の細胞を攻撃してしまう病気を、自己免疫疾患といいます。このタイプの病気は先天的であることが多いです。

多くの人が悩むⅡ型糖尿病とは?

先程はⅠ型糖尿病について見てきましたが、その多くは先天性の病気であると書きましたね。その為、多くの人が大人になってから発症したり、甘いものを食べすぎることでかかったりする糖尿病はⅠ型糖尿病ではありません。それでは何なのか?それはもう一つのⅡ型糖尿病という病気です。ここからはⅡ型糖尿病の原因について学んで行きましょう。

Ⅱ型糖尿病とはズバリ、体内の各器官や細胞のインスリンを認識する受容体が、インスリンに反応しなくなってしまうことによって起こります。B細胞はインスリンを出して、「血糖値を下げろ」と命令しているのに、実際に血糖値を下げる働きをしなければならない各器官が、その命令を適切に受け取ることが出来ないのです。そのため、いつまでたっても血糖値が下がることもなく、糖尿病になってしまいます。これがⅡ型糖尿病です。

また、少しややこしいかもしれませんが、Ⅱ型糖尿病になってしまうパターンはこれだけでなく、もう一つあります。それはB細胞がインスリンを出さなくてなってしまうことです。最初からこの記事を読んで下さっている方は、もしかしたら、「それってⅠ型糖尿病と何が違うの?」と思われたかもしれません。この「B細胞がインスリンを出さなくてなってしまう」というのは、あくまでも自分の細胞が自分のB細胞を攻撃してしまうこと(自己免疫疾患)以外の様々な理由で起こるものだと考えて下さい。
この自己免疫疾患以外の理由を考えるには、なぜ甘いものを食べすぎるとⅡ型糖尿病になってしまうと言われているのかを知ると良いと思います。これはⅡ型糖尿病の1つ目のパターンである、「受容体がインスリンに反応しなくなってしまう」という話にも関係しています。なので、次回は「甘いものの食べすぎとⅡ型糖尿病の2つのパターンの関係性」をテーマに記事を書いていきたいと思います。少しでも興味を持っていただけた方は、次の記事も是非ご覧ください!

ではまた~

まとめ・Ⅰ型糖尿病は自分の免疫細胞が自分のB細胞を攻撃して破壊してしまうことによって起こる。・成人してから多くの人が悩むのはⅡ型糖尿病。・Ⅱ型糖尿病には、体内の各器官や細胞のインスリンを認識する受容体がインスリンに反応しなくなってしまうパターンと、B細胞がインスリンを出さなくなってしまうパターンがある。

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